ポータブルトイレとは?種類や選び方を解説!おすすめのポータブルトイレもご紹介!

介護

高齢になり、介助があってもトイレに行くのが難しくなった方や、トイレに間に合わないことが多くなった方に導入を検討してもらいたいのが「ポータブルトイレ」。
上手く活用すれば、介護を受ける人の負担はもちろん、介護をする人の負担も軽減できます。

また、夜間のトイレは日中と比べ、周りが暗くて転倒の危険が高くなりますし、冬場などはトイレに時間がかかると、体温の低下も心配になります。
こういった不安を解決するため、まだ自力でトイレに行ける方でも、夜間だけポータブルトイレを利用するという方も多くいらっしゃいます。

排泄周りの悩みを解決してくれる便利なポータブルトイレですが、ポータブルトイレにはいろいろな種類があり、「自分たちに合ったポータブルトイレはどういったものか?」「何に気を付けて選べばよいか?」と悩んだりするかと思います。

そこで今回はポータブルトイレについて、基本的な説明も踏まえて、種類や選び方などの解説をしていきます。
また、最後におすすめのポータブルトイレも紹介したいと思います。

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ポータブルトイレとは

ポータブルトイレとは介護を受ける人の部屋に設置して、部屋を移動せずとも排泄ができる持ち運び可能なトイレです。

ポータブルトイレは以下のような方に向いています。

・自分で下着の上げ下げができる
・座りながら排泄ができる
・少しの距離なら歩ける
・歩けなくとも座りながらなら移動ができる
・便意や尿意を感じれる

項目に当てはまらない方が無理に使用すると、骨折などの怪我を招く可能性が高くなります。
自分たちに向いているかどうか、しっかり確認しておきましょう。

ポータブルトイレ導入時のメリットとデメリット

ポータブルトイレのメリットとデメリットについて解説します。

メリット

トイレまで歩かなくともベッドのすぐ横で排泄が行えるので、介護を受ける人の肉体的な負担が少なくなります。

また、自力で排泄が行えるので、オムツの着用をしなくても良くなります。
尿意や便意を感じれる間は、できる限りトイレで排泄したいもの。
オムツを履くのに抵抗がある方も、ポータブルトイレを利用すればオムツに頼らない生活がおくれます。

ポータブルトイレを利用して自力での排泄が続けられれば、寝たきりの予防にもなりますし、本人の自信にもなります。

デメリット

バケツ汲み取り式のものが多いので、部屋に便臭・尿臭の臭いがこもってしまいがちです。
専用の消臭グッズなども販売されているので、しっかりと対策しましょう。

また、トイレ以外の場所で排泄することに抵抗感が出るという問題があります。
トイレの周りに仕切りを用意してプライバシーを守るなど、介護を受ける人の気持ちに寄り添った対策をしましょう。

ポータブルトイレの種類

ポータブルトイレには複数の種類があります。
それぞれの特徴などを説明していきます。

プラスチック製標準型

出典 www.amazon.co.jp

プラスチック製標準型のポータブルトイレは値段が安価で、軽量で持ち運びしやすいシンプルなタイプです。
プラスチック製なので掃除がしやすく、お手入れが簡単といった特徴もあります。

ただ軽量な分、やや安定感に欠けるといったデメリットがあります。
また、立ち上がりを補助してくれる、手すりや足を引くスペースがないものが多いので、転倒の危険が高くなります。

そのため、排泄の姿勢が保てるなど、身体機能のレベルが少し高い方に向いたタイプです。
立ち上がりに不安がある方は別のタイプを選ぶことをおすすめします。

木製イス型

出典 www.amazon.co.jp

木製イス型のポータブルトイレはプラスチック製標準型と比べて重量があり、安定感があります。
背もたれや手すりが付いているものが多く、立ち座りを補助してくれるため、多くの人に適応するタイプです。
また、デザインが家具に近いので、部屋に置いても違和感がないのも特徴です。

ただ値段は比較的に高価なものが多く、重量がある分、移動させずらいといったデメリットはあります。

金属製コモード型

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金属製コモード型のポータブルトイレは座面の高さが調節でき、手すりもパイプ仕様で握りやすい、足をひくスペースも広いので立ち上がりが楽にできます。

また、軽量で持ち運びも簡単。座面より脚部の幅が広く、安定感もあります。
シンプルな構造で、お手入れも簡単と機能性の高さがウリのタイプです。

ただ見た目がいかにもトイレといったもので、部屋の雰囲気と合わないことが多いです。

機能性の高さから、病院でも使われることが多く、機能性重視で選ぶ場合はおすすめのタイプです。

ベッドサイド設置型

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ベッドサイド設置型のポータブルトイレは、片方の手すりがなかったり、取り外しができるなど、ベッドからの移乗がしやすい設計になっているのが特徴です。

安定感もあるので、身体機能のレベルが少し低めの方におすすめのタイプです。

ベッドサイドに設置することを前提としているため、重量があり、細かい移動は難しいです。
そのため、ベッドサイド以外でも使用したい場合は別のタイプを選択することをおすすめします。

ポータブルトイレの選び方

ポータブルトイレを選ぶときはどういったところに注意をして選べばいいか、選ぶポイントを解説していきます。

設置するスペースを考慮

ポータブルトイレを設置するにはそれ相応のスペースが必要になります。
設置する場所に収まるかどうか、ポータブルトイレのサイズに気を付けましょう。

また、ポータブルトイレの設置スペースだけでなく、利用者がポータブルトイレを使用するときに「移動の妨げになるものはないか?」「介護をする人が介助しやすいスペースが確保できるか?」といった点も考慮しておくとよいでしょう。

利用者のプライバシーを守る仕切りや補助器具などの設置スペースも考慮しておくとなお良いです。

高さ調節の有無

ポータブルトイレの座面の高さは、座った時の姿勢を保ちやすいかどうか、下着の着脱がしやすいかどうか、立ち上がりしやすいかどうかなどに関わります。

利用者によって座り心地のいい座面の高さも変わりますので、できる限り高さ調節ができるポータブルトイレを選択することをおすすめします。

ひじ掛けの取り外しや調節機能

ひじ掛けは立ち上がりの補助をしてくれる便利なものですが、ベッドからの移乗のときには邪魔になってしまう場合があります。

ベッドのすぐ横に設置して、ベッドに座りながら横に移乗するような使い方を考えている場合は、ひじ掛けの機能面に注目しましょう。

ポータブルトイレの中には、ひじ掛けが取り外しが可能なもの、跳ね上げが可能なもの、座面の位置まで下げれる昇降式のものなど、ひじ掛けが邪魔にならないように工夫されたものがありますので、こういったポータブルトイレを選ぶことをおすすめします。

足をひくスペースの有無

見落としがちになるのが足をひくスペースの有無。
特にプラスチック標準型のポータブルトイレは、安定感を得るためにすそを広げたような設計になっているものが多く、足を引くスペースがないと立ち上がりが難しくなります。

便座の下に足を引くスペースがあるポータブルトイレであれば、立ち上がりが楽になりますし、そのおかげで転倒のリスクも下げることができます。

できる限り、足をひくスペースがあるポータブルトイレを選びましょう。

背もたれの有無

高齢になると、筋力の低下から踏ん張りがきかなくなり、排泄にかかる時間が長くなりがちです。
排泄に時間がかかると、座った体勢を維持するのが辛くなってきますので、背もたれがあるとゆっくり落ち着いて用が足せます。

安定感

利用者が転倒して怪我をすることは最優先で考えたいもの。
軽量のポータブルトイレですと、体を支えるのに不安が残ります。
多少移動が難しくても、重量があって安定感のあるポータブルトイレを選ぶことをおすすめします。

その他の機能

ポータブルトイレの中には、通常のトイレにもあるような高性能な機能が充実しているものもあります。
陰部を清潔に保つのに便利なウォシュレットや寒い季節でも安心の暖房便座、気になる臭いを除去する脱臭機能などです。

値段が少し高くつきますが、利用者の排泄環境が快適になるのはもちろん、介助の負担を軽減する便利な機能ですので、検討してみると良いでしょう。

おすすめのポータブルトイレ

これまでの解説を踏まえて、おすすめのポータブルトイレをご紹介します。

ポータブルトイレ 座楽 背もたれ型SP

出典 www.amazon.co.jp

パナソニックさんの「座楽 背もたれ型SP」。迷ったらコレのハイスタンダードモデル。
利用者の体型や状態に合わせて、細かい調整ができる優れものです。

ひじ掛けは高さ21cmを標準に±2.3cmの調整ができ、脚の高さは1cm刻みで10段階の調整が可能です。
ひじ掛けと背もたれは、いつでも取り外し・取り付けができます。

利用者が立ち上がりやすいよう、足を引くスペースが確保されており、ひじ掛けの先端は手を添えやすい幅広の形状で、握力が低下した方にも安心の設計。

また、分解が簡単で浴槽に持って行って丸洗いもできるので、お手入れが簡単で衛生的です。
軽くて丈夫な材質で作られており、落としても壊れにくく、長く使っていけます。
一つ一つのパーツは軽いですが、組み立てるとほどよい重さで安定感も抜群。

左右のポケットには、トイレットペーパーや消臭グッズなどが収納できるスペースがあって便利なところも嬉しいポイント。

利用者と介護をする人のことを考えた作りが、いたるところに詰め込まれたおすすめの一品。
多くの医療施設でも採用されています。

使用者の評価・口コミ

2014年1月に祖母に購入してあげたのですが、とても便利です! 軽い上にとっても頑丈!骨太で腰幅の広い祖母の体でも難なくフィットなのが嬉しいです。 なによりもトイレまでの距離を気にしなくていいですしね。 介護の負担が減ったように思います。

以前から興味を持っていた商品でしたが、背もたれと両肘が載せられるのがとっても良い感じです。 腰を痛めていた際に立ち上がるのが楽でした。

父がパーキンソン病で血圧の変動がありトイレに立つと血圧が下がり倒れていました。 立位になることがなくなり、ベットからそのままポータブルトイレに移りることで転倒することが減りました。

両方に手すりがあることとトイレ事態が安定していることで母親も安心してみていることができました。 とても助かりました。

以前、入院していた病院で使っていたので購入しました。 丈夫で、体重を預けてもビクともしない所は良いですね。

高齢者の夜間トイレ用に室内設置。想像以上にパーツもよく、キチンとしたつくり。おおげさにいうと、トイレの便器をそのまま樹脂にして移設したような感覚です。

軽くて、替えの便座カバーもついて、背もたれもあり、すわり心地もまあまあ。 便器となるバケツも二重になっていて、翌朝そのままトイレに運んで流せば問題なし。

バケツはトイレブラシで洗えるので清潔に保てます。 トイレットペーパー掛け、収納スペースなど細かい気配りもされています。

この値段でこれだけのつくりは素晴らしいです。 簡易テントなどと併用すれば、万が一の災害用にもいいかもしれません。

アロン化成 安寿 家具調トイレ コンパクト

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アロン化成さんの「家具調トイレ コンパクト」。家具調で部屋の景観を損ねないデザインが人気。

座面の高さは、36cm・39cm・42cmと3段階の調整が可能で、ひじ掛けの高さも、便座から18cm・21cm・24cmと3段階の調整ができます。
組み立て式なので、ひじ掛けは必要に応じて取り外しができ、利用者の体型や状況に合わせた調節が可能です。

ひじ掛けに工夫が施されており、支柱がアーチ状になっています。
このおかげで、足が広げやすく、排泄後の拭き取りが簡単で介助もしやすくなっています。

足を引くスペースもあり、立ち上がりが楽で快適。
重量があって、脚の裏にはフローリングや畳の上でも安心の滑り止めのゴムがついていて安定感も抜群です。
後ろの脚にはキャスターが付いているので、重量があっても移動はスムーズに行えます。

ポータブルトイレを発売して40年以上の歴史と実績をもったアロン化成さんのポータブルトイレ。おすすめです。

使用者の評価・口コミ

室内に置くにもトイレらしくなく、違和感なくおくことができました。

また、高齢者の立ち座り時も、しっかりした作りなので、手すりに体重をかけて自力ででき、本人家族共に助かります。

価格も有りがたいものでした。購入して正解でした。

一緒に住んでいる義母のため購入。 歩行困難のため、夜中と近くへ買い物などで私が留守をする時に、使ってもらっています。

こんな事ならもっと早くに用意しておけば良かったと・・・呼び出しチャイムから解放され、朝まで眠ることが出来ました。

木目調なので和室にも合っていて、人が来ても恥ずかしくありません。

車椅子生活になった母のために購入しました。 安っぽくないデザインで使い心地もいいとのことで、購入して正解でした。

片マヒがある母(64歳)にプレゼントしました。 介護している父の負担も減り、大変助かっています。 蓋をしてあると普通の椅子にしかみえないので部屋にもなじんでいます。

見た目が椅子なので、部屋に置いても違和感なく、使う側のプライドを傷付けないようでよかった。 座面が他の物より狭いのが心配でしたが、大柄の祖父も無理なく使えています。

一人では歩けない祖母のために購入しました。 家具調トイレというだけあって、本当に和室(寝室)に置いても違和感がありません。

座り心地も意外と良く、寝たきりの祖母に、日中は座ってテレビを見てもらうためにも一役買ってる家具調トイレです。

ちなみに、部屋の空気を汚さないためにも専用消臭剤は必須です。(吸水ポリマータイプの消臭剤のサンプルがついてきます。)

ポータブルトイレとの併用がおすすめのグッズ

ポータブルトイレを使用するうえで、一緒に使うことをおすすめしたいグッズを紹介します。

アロン化成 安寿 ポータブルトイレ用 消臭シート

出典 www.amazon.co.jp

ポータブルトイレを使用している多くの方の悩みが臭いです。
便臭・尿臭は想像以上に強いもので、消臭グッズでの対策は必須といえるでしょう。
そして消臭グッズのなかでもおすすめしたいのが、アロン化成さんの「ポータブルトイレ用 消臭シート」。

水に素早く溶けるシートタイプで、よくある液状タイプのものと違い、こぼれて衣服についたりする心配がありません。
シート1枚を入れるだけという簡単な使い方なので、計量の手間がないのが嬉しいところ。

肝心の消臭効果も、消臭成分が悪臭成分と結合して無臭にするというもので、多くの方が嫌な臭いが消えるのを実感しています。

使用者の評価・口コミ

もっと早くこれを買っておけばよかった! 祖母の部屋にポータブルトイレを置いてあるのですが、これを使用するようになってからはほとんど気になりません。 孫も部屋に入って相手をするようになり、もっと早く知っていればとおもいました。 おすすめです!

これまで簡易トイレには興味が無かったが、親の介護の必需品となり、消臭力抜群でまったく室内でも気にならないのが嬉しい。 シート型は、こぼれたりせず取り扱いが便利で確実な優れモノ。

ただでも大変な介護の現場です。 液体式の量って入れるものから比べると、ほんとに楽です。

最近、親の介護を始め、トイレの掃除をする時の臭いが不快でした。 この商品を使い始めて不快感が劇的に改善されました。正直、そんなに当てにはしてなかったので、こんなに改善されるものかと感心しました。

水にシート1枚溶かし込むだけなんですが、大も小も、この中にある内は、臭いが劇的に抑えられています。 捨てに行ったときにそれが良くわかります。

1回にシート1枚なので扱いやすく、2日くらいは充分臭いを押さえてくれます。 とても手軽で衛生的だと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
自分たちに合ったポータブルトイレを選んで、安心で快適な排泄生活を送ってください。

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